時を超える醸造美学:ヴィンテージエンスの挑戦

伝統と科学が融合した新時代の日本酒パッケージ

古き良き時代の医薬瓶を彷彿とさせるボトルに、時の流れを刻むデザイン。ヴィンテージエンスは、長年の歳月と科学的熟成法、醸造家の情熱が融合した日本酒の新たな文化を創造します。

伊賀、忍者の里で知られるこの地で、科学的手法を用いて熟成されるこのヴィンテージ日本酒は、異なる品質の酒を様々な方法で熟成し、水圧や振動による味の変化を細かく分析することで、従来の熟成酒にはない風味を追求しています。プリズム印刷という特殊な技術を用いてラベルにグラデーションを表現し、文字は全て箔押し、シンボルマークと時計の針はエンボス加工で高級感を演出しています。

このデザインは、日本酒の伝統的なイメージを覆し、熟成の神秘を視覚的に表現することを目指しています。瓶のサイズは幅100mm、高さ224mm、奥行き69mmで、箱のサイズは幅132mm、高さ239mm、奥行き103mmです。ホログラフィック箔を使用した堅牢な箱は、見る角度によって色が変わり、「熟成のグラデーション」のデザインコンセプトを表現しています。

このヴィンテージ日本酒は、コルクを抜いてゆっくりとグラスに注がれるとき、特別な瞬間を提供します。レストランで愛する人との食事中や、自宅でのリラックスタイムにも、どんな場面にもぴったりです。様々な肉や魚の料理とも相性が良く、食事の体験を高めます。

2023年11月、日本の伊賀でこのブランドは立ち上げられました。日本酒の従来のデザインは、720mlの背の高い瓶に日本の書道で書かれたブランド名のラベルが特徴ですが、私たちはそのステレオタイプから脱却し、新しい形の日本酒を追求しました。私たちは、洗練されたタイポグラフィを使用し、熟成の謎を喚起する視覚表現を用いて、日本酒の価値を豊かにする革新的なデザインを創造することに努めています。

醸造所にとって、何十年も熟成された優れた品質の熟成酒の価値を伝えることは困難でした。これを解決するために、私たちはブランド開発に多くの時間を費やしました。日本の熟成酒が科学的原理に基づいて作られていることに焦点を当て、「ヴィンテージ×サイエンス」というブランドコンセプトを開発しました。このコンセプトにより、製品の価値を伝えるデザインを創造することができました。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Hisamichi Kasai
画像クレジット: Shunbin Co., Ltd.
プロジェクトチームのメンバー: Creative Director: Hisamichi Kasai Art Director: Hisamichi Kasai Designer: Hisamichi Kasai Project Manager: Hisashi Kobayashi Producer: Takahide Toyonishi Planner: Kenji Nakajima Copywriter: Aki Kamei Photographer: Katsumi Nakao, Yoshihiro Yamamoto
プロジェクト名: Vintagience
プロジェクトのクライアント: Shunbin inc.


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